8月のまとめ・・・・ハナイチトマトの栽培の様子

産地最高齢の84歳の現役トマト農家の佐々木さん
産地最高齢の84歳の現役トマト農家の佐々木さん

どうも・・ご無沙汰しています

ブログを2ヶ月、サボっていました・・・

なんで? 忙しいというか、気力もなかったんですよね・・

直販やってると、夜に選果と箱詰め作業をやらないとなりません

なので、ブログを書く余裕が無くなりました・・

協選出荷だけなら、夜は余裕が出来ます・・

直販すると、寝る時間、休憩する時間を削って作業をするので

もうね・・ブログは時間がかかるので

FBの花村トマト農園のページだけに投稿していました

 

産地最高齢のトマト農家

佐々木さんの圃場、刈草を積んだもの
佐々木さんの圃場、刈草を積んだもの

8月の頭、産地最高齢のトマト農家佐々木さんのハウスと

その近くで、4年ほど前から就農した、Tさんのハウスを見てきました

 

写真は乗せませんけど、そのTさん、花が落ちるし、病気が出るという

話しだったので、見に行ったのです・・

案の定、堆肥害でした・・産地のおかげ堆肥、これは牛糞主体ですけど

鶏糞や、豚糞、寒天糟も入っています

これを、反当たり、箱車で年1台・・調子が良くないから、2台とか

4年間投入し続けたらしいのですけど、さすがに牛糞主体でも

土壌を見る限り、入れすぎだと、感じました・・・

僕的には、対策は無いんです・・籾ガラでも投入し

2年くらい分解させる為に畑を休ませる? 位しか思いつきません・・

 

佐々木さんの畑
佐々木さんの畑

ところがですよ!

近所の最高齢トマト農家の佐々木さんは

同じ様に、おかげ堆肥を投入し、他に

自分で刈った、刈草を投入する位ですけど

ちゃんと栽培出来てるんです!!

 

病気も出ていないし、花も落ちていない・・

平均反収も達成してる・・・

僕は正直言って・・

何故だ!、何故栽培出来るんだ????

と、思いました・・

出来るんですね・・もちろん、30年以上の経験から

堆肥から溶け出してくる成分を体感的に知っていて

それを利用する栽培手法の様です・・

これは、一つの・・・至芸です

他の人はマネしない方が良いですね・・

でも、Tさんは、栽培を続けるなら、これを体得するか?

畑を休ませ、堆肥の成分を分解させるか? 

 

佐々木さん曰く、人から言われたことを聞いている間は駄目だよ・・

俺はオレ流でやると、そうなってくると、何とかなるんだよ・・

と言いました・・そうかもしれません・・実は僕もそう感じていました

御年、84歳なのに、3000本強のトマトを1人! 1人で栽培してる

脅威のじいさんですよ・・・・まさに至芸・・・・

すごいなあ・・名人以外にも産地にはこんなスゲー人がいるんですね

10年やっていて、知らなかった・・・

これは、恵那市のトマト組合が、いかに

傘下の町村組合ごとに交流が無いのか?

という話しになりますけどね

 

もっと、組合内で、交流をするべき・・あらためて、そう思います

 


レイカの出荷状況について


A品 10コンテナ  C品 1コンテナ
A品 10コンテナ  C品 1コンテナ

窒素のバランスさえ取れれば、レイカトマトは

A品率、90%も珍しくありません・・

 

窒素と、塩基、ミネラルのバランスが

一定の線上に乗ってさえいれば、病気も少ないのです

 


中間目揃え会


恵那市の中間目揃え会の様子
恵那市の中間目揃え会の様子

中間目揃え会です

市場の状況や、見通し

トマトの自家選果の目揃えをします

 

ここでは、久しぶりに他町村の農家にも会いますから

どうだ?今年は? などと、世間話しもします

 

トマトの自家選果基準を習っています
トマトの自家選果基準を習っています

まあ、別に変わらない、いつもの行事です

 


上矢作の夏祭りに出店


上矢作夏祭りにて、上矢作トマト組合初の、出店です
上矢作夏祭りにて、上矢作トマト組合初の、出店です

上矢作トマト組合初の夏祭り出店です

売り物は、冷やしトマトの一個売り・・

 

これはね、7月に恵那市の助成金を受けて

上矢作トマト組合のパンフを作ったのですけど

一定額は、自分達で出さないとならないので

それを、トマト通販の利益や、こういったイベントで

少しでも補うのと一緒に、産地の宣伝もしようよ・・という

初の試みなんですよ

 

冷やしトマトの一点売り・・・・
冷やしトマトの一点売り・・・・

僕個人は、長年、商工会青年部で、夏祭りの出店を行い

一度は、夏祭り実行委員長も務めた事があるんですけど

今回のトマト組合の出店は、石川社長と組合長で仕切ったので

一切、からんでおりません・・

 

ええ~? トマトだけなの??・・最初、聞いたときそう思いました

僕は、商工会のOBだし、そちらの手伝いがあるので

こっちは、ノータッチにしました

どうせ、水に冷やすなら、酎ハイと、ジュース・・

いつも不足するから、あれば売れるよ!って言ったんですけど

時既に遅し・・登録してないと駄目なんですよね

 

トマトだけだと、水が落ちるし、保健所の関係で

丸ごとしか売れないので、丸かじりだけなんですよ

だからか・・結構・・売れない・・

カットして、パックに入れると、衛生上問題もあるけど

それも選択出来ると良いなあ・・

ついでに、飲み物も売れると利益も取れる・・

これは、来年への課題ですね

(来年もやるんなら・・)

 

組合長がね・・こういう事に積極的に協力してるのは

初めて見ました・・(笑)

ああ・・こういう事もやるんだ~って思いましたね

これは、石川社長の力ですかね(笑)

 

僕自身は、イベント等は、あまり乗り気じゃあ無いんです

時間は取られるは、日当は出ないは、ただの宣伝と

楽しみにしかならないから、

積極的にやる余裕が無いんですよね・・・・

なので、こういう事は、石川社長にお任せです・・・・

 

僕は、商工会のブースで、お手伝い

ただ、突っ立って、金を整理してただけ・・

もうね、疲労が溜まって、笑顔も出ないんです・・

消耗し尽くしてますので、さらに、販売・・・・・

正直しんどい・・・・

でも、付き合いですからね、やれる範囲で参加してます

 


トマトの異変


ここまでは、葉カビくらいですね
ここまでは、葉カビくらいですね

7月、8月と好調に出荷出来たんですよね・・

なので、実は、異変が起きていたのですけど

情けない話しですけど、好調の陰に現れていた変化に

気が付かなかったのです

 

枯れた葉は撤去してます
枯れた葉は撤去してます

頭頂部に異状は無いけど

 

葉カビが出た・・ただの病気、消毒すれば良い・・これでは足りないんです

葉カビが出る・・これは、カリが足りない カリが吸えない 樹勢が苦しい

 養分が窒素に傾き出している・・・異変の始まり

順番に診断していき、原因を探ります

 

玉が軟化しだす・・暑い、水が多い・・これでは足りないんです

玉が軟化しだした・・暑い、カルシウムが足りない、吸えない

 養分が窒素に傾きだしている・・異変の始まり

 

A品率が下がる・・ 水が多い?

 肥料のバランスが、狂いだしている・・

 

玉の糖度が落ちる・・・日照が少ない

 窒素が炭素に勝ってる?・・カリが良く吸えており、炭素が足りない?

 

これらの兆候を読んで、すぐに対応していかないと

さらに上の段で、もっと酷くなります

即応するためにも、固形肥料を止めて

すべて液肥による追肥にしたんですからね

 

ここらから、異状が出始めました
ここらから、異状が出始めました

玉の軟化が増え・・葉カビが止まらない

もちろん、薬も散布するけど、ほとんど効かない・・

頭が太いわけでは無い、頭は正常

葉っぱもべろんと大葉になってる訳では無い

厚い小葉になってるのにも関わらず・・

判断に迷ったのですけど・・

 

花芽に異状が出ています
花芽に異状が出ています

花芽から、葉っぱが出て、脇芽も出て来る・・

第一花、第二花は付くけど、3花から、花が悪い・・

乱型果が増え、2花しか咲かない花芽が出て来る

頭は太くないけど、樹勢は栄養成長なんですよね

しかし、実はそれだけでは無かったのです

 

なりつかれ・・夏秋トマトでは避けて通れない成り疲れ・・

それに、土壌からの少なく無いゴースト窒素が加わっていました

ハウスを水にも漬けて、今更、ゴーストの出るわけが無い・・そういう先入観から

窒素過多になる事が読み切れませんでした

もちろん、液肥の窒素を下げ、PKを増やし

微量要素とカルシウムの増加も行ったけど

追いつていないし、成り疲れまで

想定出来ませんでした・・・

 

もちろん、成り疲れ防止の、特殊資材も投入していましたが

ポイントが、ずれていたかもしれません

1段から6段まで、好調に玉を付けており、しかも肥大が良かったので

7段から9段までが、花が悪く、玉数が少なく、肥大が落ちました

目に見えて、花が落ちるとか無かったんですけど

あれ? 変だな?? て思ったときは、時既に遅しです

10段から、13段は、また、元に戻って、調子が良かったのですけど

 

7段~8段で、葉カビからの褐色輪紋による、葉腐れも起きました

ここが、成り疲れと、ゴースト窒素の集中点だったのかもしれません

 

来年は、これを踏まえて、施肥パターンを刷新しようと思います

今年も良い勉強になったと思います

雨の多い年には、雨の対策を・・

高温、高湿度の年にはそれなりの対策を

これを続けて行けば

なにが来ても一定の収量を上げる事が出来る様になると

思いますし

 

ブログにはノウハウだから、全部書きませんが

技術的にまとめて、新規の若手にも

教えて・・いや、伝えて行きたいと思います

それを、産地の改革につなげていきたいですね

 

このゴースト窒素、今更ながら、発生源が特定出来なくなりました

最後の堆肥の投入から7年・・そんなに残るものなのか?

今まで使用して来た固形肥料の成分がじわじわ残ってるのか?

CECを上げる為に、ゼオライト、粘土を投入して来たから

追肥が残っているのか?

諸説あるんですけど、ハッキリ見えません・・

推定、5Kg以上の窒素成分が投入した肥料とは別に

地力窒素として放出されてきました

しかも、梅雨明けの高温多湿の時に・・

 

今年は、マルチも全面ですからね、地中の有機物も

分解が進んだと思います、他に雑草が生えないから

いつもは、雑草が持って行く肥料分も、トマトが吸った・・

等、いくつかの原因が考えられます・・

 

今後、数年で、発生が無くなれば、堆肥か、固形肥料の残渣

という、推測が考えられますから、来年以降は

発生を予想して、慎重に追肥して行きたいと思います

 


成分分析してみました


ハナイチトマトの成分分析結果が出ました

リコピン量と抗酸化力の数値化ですね

これを資料にして、来年の営業に使おうかと思っています

結構分析料って、高いんですよね・・・なので、毎年は出来ませんね

 


8月の定例会兼慰労会


川上君の圃場にて
川上君の圃場にて

毎年恒例の、8月の定例会兼慰労会です

今年は、串原の川上君のハウスを見に行きました

ここは、県の溶液袋栽培の試験も引き受けているので

視察にはちょうど良かったのです

養液栽培の施肥管理は自動です・・

なので、川上君はタッチしないのだとか・・

トマトの生育自体は、従来のハウスの方が良さそうですね

この技術の可能生・・どうなのでしょうねえ??

 

ささゆりの湯にて、慰労会
ささゆりの湯にて、慰労会

その後は、上矢作で研修を受け、串原で就農した大上君も呼んで

川上君も(彼は上矢作の出身)加えての

串原にある、ささゆりの湯にて懇親会を行いました

僕個人は、上矢作の組合だけで飲んでも面白く無いんです・・

いつも顔合わせるしね・・なので、他の組合の農家を呼びたいんですよね

まだ暑い夏の季節、この日は生ビールだけで、40杯も行きました

予算オーバーですよ・・もちろん、組合費から繰り入れですけど・・・・

 

ちょっと、飲み過ぎの懇親会

案の定、僕が、糖度を乗せる技術の話し

トマトを美味しくして、契約を勝ち取る話しをしていたら、

いつも、酔っ払うと、人をくさす人がいるんですけど・・

お前、訳の判らんことを言いやがって、そんなだったら

お前は協選から出て自分で売った方が良いぞ!!

って、いきなり、ぐざるんです・・・・

 

酔うと危険なんです(笑) だから、反論もせずに離れます(笑)

組合長が、その危険人物に、聞いちゃ駄目だよ、無視しないとって、笑っています

そうだった、花村の話は無視しないとな・・

訳の分からん事言うから、腹がたっていかん?だそうです

それでいて、新規就農の若手には、面積を拡大しろって言います

僕は、収益を上げる話しをしてるんです・・それで、出て行け?

それでいて、若手には面積を広げろって、30アールで、900万売り上げ

450万円の手取りを得ろって、力説してます・・・・それじゃ、経営も苦しいだけです

 

僕は30アール営農したら、1500万円売り上げる目標を達成する方法を

模索してるんです・・どちらが産地の為になるのか・・・・

だから、同じメンバーで話すの、嫌なんです

トマト組合そのものが、新しい取り組みに挑戦すべきだって

そう思ってるだけなんですけど、組合辞めろって・・・・

 

僕の考えと話は、今の組合の流れに沿っていません・・

技術も、普及所や、従来の枠組みから外れています

販売も、協選の販売方法そのものを変えようとしています

組合運営も、町単位で封じ込めないで

全体でもっと交流し意見を出し合う方向を目指しています・・

なのに、否定はされないけど、敬遠されてます・・

花村の話は理想ばかりで、付いて行けんわ・・

否定はされないけど、外に追いやられている感じです

でも、めげませんよ

 

普通の反収で、協選出荷で

10アールあたり、450万の売り上げ

300万以上が農協から振り込まれる様にする!

これは、そんなに高い目標では無いですけど

無理だと言われます・・でも、これを達成するには

どうしたら良いのか? そういう議論を皆でしていかないと

産地は変わらない・・・・

僕はそう考えています

僕は、これを組合の中でも進めていきますよ

 


8月のまとめ


褐色輪紋の帯が、7~8段目に出ています
褐色輪紋の帯が、7~8段目に出ています

8月までは好調でしたが

成り疲れと、しつこいゴースト窒素の対応に

おわれて、大きな破綻はありませんでしたが

9月の収量が例年の7割に落ち込みました・・

そこへ、今年は8月から9月・・トマトの単価が安いままです

大打撃です・・収量は例年並みで

僕としては、7月は過去最高に出荷しましたが

8月がわずかに良いだけ・・

なのに単価は安いまま・・・

 

農協に言わせると、販売総額は、8月末で

昨年度比10%増だから、いいんじゃ無いですか?って

 

正直打撃ですよ・・10%増って、総販売額ですかね?

沢山出荷してるひともいるようですけど

僕は、例年並みで、それほど伸びていないし

昨年自体、良い年じゃあ無かったですからね

それに、協選って、単価が安いほど、経費は固定だから

手取り率が下がるんです・・正直に書くと

7月が75%の手取り率でしたが、8月は65%まで下がりました

単価の高い月は、80%を超えるときもありますけど、大体平均で70%以下です

 

なので、今年は直販がうちの経営を支える結果になりました

こちらは、固定価格ですからね・・

いくら、大面積やっても、大面積ほど、人も手間もかかります

経費は一定にかかってきますから・・

それだけに、相場が安いと、大面積の方が打撃も大きいんです

だから、僕が面積よりも収益率を重視するのは当たり前です

そちらの改善無しに、面積拡大はやってはいけませんよ

 

それに、7月のブログに書いたように

この単価で生活しろって言われても・・・

安いときは、どうすりゃあええねんって、なりますからね

 

小産地ほど、大産地に振り回されるから

ますます、相場による出荷を減らす方向が良い

そう思いましたね・・

 

毎年、毎年、技術を改善し

販売方法も模索、技術とセットに改善していけば

きっともっと、良くなる・・・僕はそう信じて進めていきますよ

もちろん、個人だけの話しでは無く、産地としてもです

 

頑張ります~